大手食品メーカーが仕掛ける「合成甘味料の甘い罠」

【大手食品メーカーが仕掛ける「合成甘味料の甘い罠」】

 

人工甘味料を使った“置き換えダイエット”は、正しい選択肢か?

 

 近頃は、「甘いのにカロリーゼロで太らない」という謳い文句で、人工甘味料が流行っています。人工甘味料は、お菓子やスイーツだけに止まらず、お酒やコーヒー、ヨーグルト、お弁当から医薬品まで、様々なものに添加されています。

 

 最近、私が院長を務めるサーチュインクリニック大阪に、「ダイエット炭酸飲料を箱買いして飲んでいたら糖尿病になった」という方が通院しています。体に良いと思ってカロリーゼロ飲料を摂取していたのに、逆に体を壊す結果になってしまったのです。

 

 大手飲料メーカーのカロリーゼロ炭酸飲料の原材料に、何が使われているのかを確認してみました。ご覧の通り、ダイエット炭酸飲料には、アスパルテーム、アセスルファムK、スクラロースという、合成甘味料の“御三家”が使われています。

 

 クラアント様のお話を聞いて、私が思い出したのは、ナショナルジオグラフィック誌に掲載されていた記事です。

人工甘味料が、糖尿病になるリスクを高める可能性
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD206FD0Q2A920C2000000/

 

 人工甘味料には、食後の血糖値を下げにくくする効果があるということですから、ダイエット炭酸飲料を大量摂取すれば、糖尿病になるのも頷けます。


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◆次々と明らかになる人工甘味料の危険性

 合成甘味料の御三家が、どのようにして生まれたのかをご存じでしょうか。

 

 アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物というのは、アスパルテームの表記上の名前です。アスパルテームは、フェニルアラニンとアスパラギン酸というアミノ酸に、メチルアルコールを加えて合成される人工甘味料で、砂糖の200倍の甘みがあります。
 しかしメチルアルコールは、体内で代謝されるとホルムアルデヒドというホルマリンの一種に変化して中毒を引き起こす劇物です。アメリカでは、脳腫瘍、白血病、リンパ腫などとアスパルテームの関連性を指摘する研究結果も発表されています。

 

 アセスルファムK(カリウム)も、砂糖の200倍の甘さを持つ合成甘味料です。ジケテンとい

う酢酸由来の物質と、酸性洗浄剤などに利用されるスルファミン酸を反応させるなどして合成します。
 イヌを使ったアセスルファムKの実験では、リンパ球の減少、肝機能障害などが報告されています。

 

 スクラロースも、砂糖の600倍の甘みがあると言われ、ショ糖という砂糖の主成分に塩素を反応させて作った有機塩素化合物です。
 スクラロースは、もともと殺虫剤の原料として開発されたものですが、甘味があることから、後に砂糖の代替品として使われるようになりました。マウスの実験では、脾臓、胸腺のリンパ組織に萎縮が認められ、接種を続けていると免疫系の異常をきたす可能性があります。

 

 こうした人工甘味料の開発経緯を知れば、砂糖の代わりに使おうとは思わないのではないでしょうか。

 

サーチュインクリニック大阪 院長 鈴木嘉洋


《参考文献》
東洋経済ONLINE:2023年6月28日、7月21日、日本食品科学研究振興財団:1999年4月5日、独立行政法人農畜産業振興機構:2015年2月17日、他

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